１　人権教育にかかわる学校及び児童生徒の現状と課題
　　本校では「人権を尊重した思いやりのある豊かな心を育む」ことを重点指導目標の一つ
　に掲げ、推進教員を要とし、人権教育の推進に取り組んできた。全教員で児童のありの
　ままの姿を肯定的に受け入れながら、児童一人一人に寄り添った教育活動に努めること
　を通して、児童の自尊感情や自己肯定感が育ちつつある。また、日々の道徳科の授業を
　通して、児童一人一人の人間としてよりよく生きていくために大切な道徳的価値を高める
　ことに励んできた。
　　しかしながら、他者の多様な価値観を認められない否定的な発言や友だちを思いやる
　心に欠けた自分勝手な言動などもまだまだ見られる。また、外国にルーツを持つ児童や
　発達に特性があり集団の中で生活しづらい児童なども在籍しており、すべての児童が自
　己実現を果たすための支援のさらなる充実とともに、あらゆる価値観を認め、ともに生き
　ていこうとする児童の育成が必要である。

２　研究テーマ
　　　「他者理解につながる人権教育の充実」
　　　　　　　　　　　　～多様な価値観を認め合い、ともに生きる～

３　ねらい
　　○すべての児童が自分自身を肯定的に受け入れ、自己実現を図るための土台となる
　　　力を育成する。
　　○自分と他者の「違い」を理解することを通して、多様な個性や価値観を認め合う素地
　　　を養う。
　　○すべての児童が多様な個性や価値観を持つ仲間として、ともに生きていくための資
　　　質を育成する。

４　具体的な取組
　(1)　研究の概要（様式１）
　(2)　各領域における取組
　　ア　各領域における取組
　　　　　・取組の概要（様式２）　　・指導案　等
　　イ　道徳における取組
　　　　　・取組の概要（様式２）　　・指導案　等
　　ウ　特別活動における取組
　　　　　・取組の概要（様式２）　　・指導案　等
　　エ　総合的な学習の時間における取組
　　　　　・取組の概要（様式２）　　・指導案　等
　　オ　人権アンケートから

５　成果と課題
　(1)　成果
　　　 人権教材「ほほえみ」の中より児童の実態に即した教材を精選し、教材分析シートを
　　　もととした授業づくりを通して「じっくり考えたくなるような中心発問」「児童一人一人の
　　　道徳的価値を深められる問い返し」等の質的向上が見られた。さらに、人権教材「ほ
　　　ほえみ」を活用した授業研究を進めていくことを通し、児童を取り巻くさまざまな人権
　　　課題に対応した人権教育の推進につながった。
　　　　豊岡市人権教育推進協議会、社会福祉協議会、城崎こども園、城崎中学校等と連
　　　携した研修や教育実践を通して、本校職員及び児童の人権意識のさらなる高揚につ
　　　ながった。
　(2)　課題
　　　　新たな課題に対応した人権教育の推進及び教育実践により、自己・他者ともに肯定
　　　的に受け入れ、前向きな姿勢で活動に参加できる児童が増えつつある。しかしながら
　　　状況によっては、感情が抑えられず、多様な価値観を認められない不寛容で否定的
　　　な言動が見られる児童も少なからずいる。そのため、今後も引き続き、関係機関、地
　　　域と連携した発達段階に応じた計画的・系統的な人権教育のさらなる推進に努めて
　　　いくことが本校の責務である。